反応しない練習
目次
『今回紹介する本』
今回は「反応しない練習」を紹介します。
『反応しない練習 あらゆる悩みが消えていく ブッダの超・合理的な「考え方」』
著:草薙龍瞬
発売日:2015年7月
出版社:KADOKAWA
ページ数:222p
『どんな本?』
この本は、人間なら誰しもが考える、形や言葉に出来ない問題を解消してくれる本です。
暗いニュースが多く、SNSを見れば誹謗中傷が横行しており、会社や学校では人間関係に悩む。
そんなストレス社会に生きる私達が一度は読んでおくべき本です。
タイトルにもある通り「ブッダ」つまり「仏教」が内容の軸となっています。
仏教といわれて、少し身構える方もいるかもしれません。
「え?仏教?詳しくないです」「宗教はあまり良いイメージが無いな」「スピリチュアル系はちょっと...」
そんな心配は全く必要ありません。
仏教に関して、待ったく知識がなくても問題ありませんし、良いイメージが無くとも、実際に読んでみると印象が変わると思います。
そして、ブッダの考えは決してスピリチュアルな物ではなく、むしろその逆で、とても合理的なものであるといえます。
そのため、私達が抱える悩み・課題に対して本質を見抜き、とても効果的な対策で迫っていきます。
ブッダと聞くと古い・昔の、といったイメージを抱き、そんな教えが現代の悩みを解決してくれるのか?と疑問に思う方もいるかと思いますが、悩みの本質的な部分は今も昔も変わりません。
著者の草薙さんは現役の僧侶であり、そんな方がブッダの教え、考えをまとめているため、非常にわかりやすく、納得しやすい内容となっていると思います。
『内容紹介』
この本では、悩みとは「心の反応」であると述べています。
悩みは出来事から生まれるものではなく、感じた事「反応」で生まれるという事です。
例えば、同じ夜景を見ても、純粋に綺麗だと思う人もいれば、分かれた彼氏・彼女のことを思い出して悲しくなる人もいます。
つまり、ストレスや悩みに感じるかどうかは、人それぞれの反応次第ということです。
悩みは一時的なものではなく、長期的なものではないでしょうか。
よく「悩みを引きずる」なんてことを聞きます。
そして、その悩みがはっきりしない状態を「モヤモヤする」なんて言いませんか?
至極当然のことで悩みに限った話ではありませんが、理解しないと、解決はできません。
しかし、再程も述べた通り、皆モヤモヤしてしまいます。
これは理解しようとする前に反応してしまうからです。
それに対して、この本で用いられている仏教とは「正しい理解で苦悩から自由になる」ために、ブッダが考案した合理的思考のことです。
そんなブッダが悩まないようにするために出した答えが、本のタイトルにもなっている「反応しない」ということなんです。
ですが、突然「反応するな」と言われても難しいと感じると思うので、まずは反応をしないようにする方法と、反応してしまった時の対応を説明します。
反応しないようにする方法
まず最初に、実生活の中にはあなたが「判断すべきこと」と「判断しなくてもよいこと」の2種類があり、しなくてもよいことのほうが、大半を占めています。
ですが、私達は日常的に目にする情報や、関わる他人に対して判断を下してしまっていると思います。
それも、下しすぎなくらいに。
例えば、ネット記事に対して事実なのか、デマなのか。芸能人の不倫は夫と妻のどちらが悪いのか、といった感じです。
何故、こんな事を考えてしまうのかというと、白黒はっきりさせることが一時的ならがも一種の快感だからです。
自分の中で、正しいのか間違ってるのかに関係なく、結論を見出し、終わらせられたことに満足感や安心感を感じる生き物なんです。
ネット上で間違っている情報でも拡散されるのはそこから来ていると思います。
答えを出した満足感と安心感に加えて、SNSでは「いいね」などをもらうことで、承認欲求を満たすことができます。
そんな一時的な気持ちよさを求めて、真意を知らずに簡単に判断を下すようになっているのが、現在のSNSだと思います。
しかし、簡単に判断を下す行為は快楽と共に代償とリスクがあります。
代償、それは時間です。
例に挙げた芸能人の不倫なんて、あなたが善し悪しを決める必要なんてどこにもないですよね?
別に、誰かに頼まれたわけでもなければ、その件の関係者でもありません。
そんな出来事に自分から首を突っ込んでいるようでは、時間がいくらあっても足りません。
時間は皆均等に持っているものなのに、ただただ浪費してしまいます。
次にリスクです。
人間には「一貫性の原理」と言うものがあります。
それは、自分の行動や言動に一貫性を持たせようとする心理のことです。
例えば、嫌いな芸能人の良い点を見つけることは、好きな芸能人に比べて難しく、たとえ、他人から長所を聞かされても、素直に受け入れにくくなると思います。
勉強も嫌い・ニガテな分野から新な情報を得たり学習することはとても難しいですよね。
そこに、他者からの賛同「いいね」を加えてしまえば、更に難しくなることは明白です。
例えどんな人でも良い点と悪い点があります。
その比率にここでは触れませんが...
感情的になってしまうと、情報の収入源を自分で狭めることになるということです。
これは大きな損だと思います。
この世界にある情報の真意は不明です。
当事者さえ判断出来ないものがあるのですから、第三者の私達には判断できるわけがありません。
そんなしなくてもいい、できるわけもない判断をした結果が、新たな悩みを生むことになります。
それでもあなたはネットによくいる頼まれたわけでもないのに真意を決める、謎の裁判官になりますか?
かと言って、すべての情報に判断を下さなくても良いわけではなく、判断を下さなければならない場面が必ず存在します。
判断すべき情報と、そうではない情報の存在を認識したところで、次の段階に進みます。
それは「判断すべきかどうかの善し悪しの決め方」です。
もちろんこれも本に含まれていますが、続きはご自身で本を読んでみることをオススメします。
『最後に』
いかがだったでしょうか。
今回は「反応しない練習」を紹介しました。
スマホを開けば、膨大な情報にアクセスできるこの時代に、沢山の情報に対して、判断を下しているようでは話になりません。
そんな時代に振り回されてしまっている方にオススメできる一冊であると感じました。
余談ですが、内容紹介で最後まで書かなかったのは、私自身がすべてを他人から説明されてしまう事を好まないからです。
ザックリとした内容と、最初の触り程度で後は自分の目で確かめたいと思うし、その瞬間が一番楽しい時だからです。
それに、そう思って自分から動いた方か身につくと思います。
ですので、すべてを説明せずに気になる辺りで止めてみました。
始めたばかりなので、全部説明するのかどうか、何処まで詳しく説明するのか、どこで切るのかは、その時その時考えようと思います。
何せ、作品によって異なりますからね。
最後まで読んていただきありがとうございます。
この本が気になった方は、リンクを下に張っておきますので、チェックしてみてください。