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イシューからはじめよ

目次

 

 『イシューからはじめよ』

今回は『イシューからはじめよ』を紹介します。

『イシューからはじめよ 知的財産の「シンプルな本質」』

著者:安宅和人

出版社:英治出版

発売日:2010年12月

ページ数:243p

 

 『著者紹介』

安宅和人インタビュー - 安宅和人・新しい未来を作るために、5000年後の目線で今を考える - FQ (Future Questions) -  Yahoo! JAPAN著者の安宅さんについて多少なりとも知っておくと、本の内容を理解しやすくなると思いますし、この本の冒頭には自己紹介もあるので簡単に説明します。

子供のころから科学者を目指していたらしく、高校生になると人の知覚について関心を持ち、同じ経験を積んでも同じように感じないのか?といったことに興味を持っていた。

そんな問いを解決すべく、東京大学の大学院に進み、脳神経系のDNAを使用した研究を行っていた。

しかし、しばらくするとDNAから自分が求めている答えが手に入るのか?と疑問に思い始めた。

そんな時にたまたま大学の掲示板でマッキンゼーがリサーチャー(インターンのようなもの)を募集している求人を見つけ応募し、見事面接を通過。

働き始めてすぐに、マッキンゼーの体系的に整理された問題解決手法に感銘を受け、自身が目指す科学の世界とも近いものを感じ、修士課程修了後、博士課程には進まず、そのままマッキンゼーに就職

就職後は刺激的な毎日を過ごしながらも「科学の世界に戻りたい」という気持ちは残っており、入社4年目して、米国の大学院に進むことを決め、イェール大学に入学し、マッキンゼーを退社

大学入学後は英語と成績維持に苦労し、研究室の指導教官と喧嘩をしたりと、様々なことがあったが、平均6~7年かかるといわれている学位取得を3年と9か月で乗り切った。

これに対して安宅さんは

半分は運だが、残り半分はマッキンゼーで叩きこまれた思考・問題解決のスキルが大きく役立ったことは間違いない

と本書の中で述べています。

その後は省略しますが、現在はヤフーのCSO慶応大学の教授をしていたりと、とても忙しそうな日々を送っており、政府からの要請に応えて仕事をすることもあるそうです。

 

 『どんな本?』

30万部も売り上げているベストセラーです。

この本は安宅さんがこれまでに見てきた圧倒的に生産性の高い人には共通点があり、それはひとつのことを進めるスピードが普通より10倍、20倍と早いわけではないということ。

この気づきをきっかけに彼らは何が違うのだろう?知的生産の本質はなんだろう?という問に対する答えを記した本です。

その答えとしてこの本では「イシュー」が本当のカギであると書かれています。

イシューを知り、考えることでプロジェクトの立ち上がりは圧倒的に速くなり、混乱の発生も予防できるとしています。

ではイシューとは何なのか?

それは簡単に言えば課題問いを設定することです。

つまり「イシューからはじめよ」とは「課題設定からはじめよ」ということです。

イシューの重要性が理解できていれば、仕事に良い成果をもたらすことができます。

ぜひ一度は読んで頂きたい一冊です。

 

 『内容紹介』

今回はイシューとは?についてもう少し詳しく説明したいと思います。

取り組む問いのことで、それに対する答えを掛け合わせたものが、導き出される成果に大きく影響します。

つまり、どの課題に取り組むべきなのかを見極め、それに対してよりよい答えを出す力を掛け合わせることで、仕事の成果が決まるということです。

イシューからはじめよ【書評】悩むのは思考停止、考えよう。|Yatsuka|note

これは先ほど述べたことを図で表したものです。

横軸が「イシュー度」どんな質の課題を設定するか。

縦軸が「解の質」答えの質、クオリティです。

そして、両方を高めることで到達できるのが「バリューのある仕事」と書かれたマスです。

ここではイシュー度と解の質の両方が高いことがバリューの本質であると安宅さんは述べています。

多くのビジネス書は解の質を高めることからはじめますが、安宅さんはそれを否定し、イシュー度を高めなければ答えの質を高めても意味ないといいます。

この左回りで右上に到達しようとする方法を安宅さんは犬の道と呼んでおり、絶対に踏み込んではいけない道であると述べています。

この道に入ってしまうと、バリューある仕事を生み出せないばかりか、変化を起こす事が出来ずに、ただ徒労感が残るだけです。

さらには、多くの仕事を低い質もので食い荒らすことで、仕事が荒れ、高い質の仕事を生みにくくなる可能性が高くなります。

簡単に言うなら犬の道に進んだ人は高確率で、ダメな人になってしまうということです。

そのため、逆の出来る人になりたければ、イシュー度を高めて右上を目指す、右回りでの到達を目指しましょう。

ここまで説明されても私と同じく、イシューについていまいちよくわからない方の為に具体例を出したいと思います。

例えば、ゲーム機を売り出したが、売り上げがあまり良くない場合に、原因を考えてみると「我が社のゲーム機に魅力がないのか?」「魅力はあるが認知されていないのか?」「そもそもゲーム機事業自体が縮小し始めているのか?」と様々な原因が考えられ、そに対する答えも変わってくると思うが、ここの見極めを間違えると何の意味もなくなることは容易に想像できると思います。

原因が事業規模の縮小だった場合、どんなにゲーム機の広告を出しても売れません。

それなら、逆に規模が大きくなっている事業を探し、そちらに移った方がいいですよね?

これが出すべき問い、ここでは売り上げが低い原因を見切わめ答えを出す一連の流れです。

このあとは、良いイシューと、悪いイシューがあり、良いイシューを見つけるには情報収集が不可欠であることや、悪いイシューの例なども書かれていますが、今回はここまでとさせていただきます。

 

 『最後に』

いかがだったでしょうか。

今回は「イシューからはじめよ」を紹介しました。

私がこの本に出合ったきっかけは、高校時代に先生から勧められ、貸していただ事です。

高校生が読むには難しく、何度も読み直しながらゆっくりと内容を理解しようとしたのを覚えています。

その結果、半年以上も借りることになりましたがw

特に印象に残っているのは情報収集では一次情報が重要であるということです。

その事を知ってから、一次情報を意識するようになったことを覚えています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この本が気になった方は、リンクを下に張っておきますので、チェックしてみてください。

 

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