FACT FULNESS
目次
『FACT FULNESS』
今回は「FACT FULNESS」を紹介します。
『FACT FULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣』
著者:ハンス・ロスリング
編集:オーラ・ロスリング
出版社:日経BP
発売日:2019年1月
ページ数:400p
『どんな本?』
帯にも書かれている通り、90万部を突破した2020年上半期ベストセラー1位になった本です。
私も書店によく足を運ぶのですが、書店の売れ筋ランキングの棚で1位のポップが長い間張って置かれていたのをよく覚えています。
私と同じように、書店で見かけた方も多いと思いますし、ビルゲイツ氏が絶賛したことでも知られています。
彼が大学の卒業生にプレゼントしたなんて話を聞いたことがあります。
他にも元米大統領のオバマ氏も希望を抱かせてくれる本だと述べています。
それほどお勧めできるという事で、私もこの本には興味を持っていました。
『内容紹介』
では、本のタイトルにも含まれているデータを基に世界を正しく見るとは何なのか。
ここで本の中にも書かれている3択の質問を2つ紹介するので皆さんも考えてみてください。
質問1
世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどれくらいいる?
A 20%
B 50%
C 80%
質問2
いくらかでも電気が使える人は、世界にどれくらいいる?
A 20%
B 50%
C 80%
正解は両方「C」
本の中にはこの2つを含め、13の質問が書かれていますが、どれも三択問題にもかかわらず、正解率は30%を下回る結果で、これは完全にランダムな回答になるチンパンジーより正解率が低いということになります。
しかも、専門家や高学歴、地位の高い人ほど間違えやすい傾向になるらしいです。
皆さんは正解できましたか?
何故正解率がとても低く、さらには頭の良さそうな人ほど間違えるのでしょうか。
これがこの本のメインテーマです。
そして結論がタイトルにもあるデータを基に世界をみるです。
つまり私達は正しい世界が見えていないのです。
では何を基に間違った世界を見ているのか。
著者のハンス氏いわく、人間には物事をドラマチックに見てしまう本能があるからだそうです。
つまり、教育格差や所得格差、貧困問題などの問題を目にした時、私達はデータではなく、頭の中で想像されたドラマの影響の方が大きいということです。
例えば、発展途上国で小さな少年が朝から晩まで働いている、にもかかわらず貰えるお金はわずか、なんてドキュメンタリーを見たとしましょう。
まずは「可哀そうだ」といった感情から始まり、それだけをドキュメンタリーの中で最初から最後まで見せられているため「こんな子供たちは多い」と勘違いしてしまいます。
さらには、その国や政治に対する不信感にもつながるかもしれません。
このような問題を中心に13の質問が構成されているので間違えやすいわけです。
そんな本能10個が本の中で説明されています。
続きは本書にて。
『最後に』
いかがだったでしょうか。
今回は「FACT FULNEES」を紹介しました。
私が印象に残っているのは10個の本能の内の1つである分断本能です。
簡単に言うと世の中の問題や出来事を白と黒の2色だけ考えてしまうことです。
グレーな部分もあり、黒に近いグレーや白に近いグレーなど、考えてみれば2色どころではありません。
よくよく考えれば分かる事に引っかかった時はとても悔しい気持ちになりますw
今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今回紹介した本のリンクを下の方に張っておきますので、気になった方はチェックしてみてください。