マルチ商法の成功法
今回は、私のブログに度々登場している、元マルチ会員で成功を収めたA氏に、マルチ商法のシステムと、成功方法を聞いてきたので、まとめて紹介します。
紹介する方法として『ネットワークビジネス 9の罠』という本を元に、進めて行きたいと思います。
目次
『はじめに』
今回は『ネットワークビジネス 9の罠』を使い、蓋を開けてみると偽りである、ネットワークビジネスの常識と、様々なビジネスにも応用できるマーケティングについてA氏から聞いた話と、私の意見や解釈を交えて、紹介します。
あくまでA氏から聞いた話もありますが、話がややこしくなってしまうので、すべて私の知識・経験だとして、説明させていただきます。
A氏については私の過去の記事をご覧ください。
『今回使用する本』
『ネットワークビジネス 9の罠(落とし穴) ハマる人、ハマらないで成功する人』
著者:マイク・カキハラ
出版社:ビジネス社
発売日:2011年2月
ページ数:222p
表紙のシンプルなデザインと、ワードから難しそうな内容の本だと感じてしまうかもしれませんが、中身を見てみると、著者であるマイク・カキハラ氏が一人でボケて、一人でツッコみながら説明しており、非常にコミカルな内容となっています。
そんなコミカルに、ネットワークビジネスの歴史や成功法をとても分かりやすく語っている本となっています。
現在実際にマルチ商法をやっている方は、『金持ち父さん貧乏父さん』は持っていても、こちらは持っていないのではないでしょうか。
この本では、ネットワークビジネスの9つの落とし穴(罠)と、様々な場面に応用できるマーケティングを学ぶことができます。
ちなみに、著者のマイク・カキハラ氏もA氏と同じく、マルチ成功者です。
現在ではマルチビジネスを副業にして生活しているそうです。
『内容紹介』
この本は大きく「うっかりハマっちゃう罠編」と「解決策編」の二部構成になっているので、この本の流れに従って、9つの罠(落とし穴)を1つずつ紹介していきたいと思います。
『うっかりハマっちゃう罠編』
1.『誰にでもできるよ』
どこのマルチ商法を行っている企業もそうなのですが、企業内で何億円も売り上げを出し、上位のポジションにいる方は普通に勧誘されて始めた方ではありません。
多くの場合は、その企業の経営陣の人脈を使って勧誘された、企業に所属する前から成功していた人です。
よく、「スタート地点は皆同じ!みんな平等!」という言葉を聞きますが、これでは重要な所が説明されていない事を理解していただけるかと思います。
確かに、スタート地点は同じでも、最初から優れた「人脈」「知識」「能力」を持っており、それをフルに使った場合、成功するまでのスピードが全く違います。
他の業界や企業でマルチ商法で儲かる仕組みを持っていた場合、そこへ新に組み込むだけなのです。
これは徒歩とリニア並みに進む速度に差が出るどころか、彼らはゴールから更に先へスタートしているとも言えるでしょう。
これが平等とは、笑えますよね。
トラクターとスーパーカーを並べたレースの前に「どっちが勝つか分からない!」と言われているようなものです。
本当に、分からないですか?
コースが畑でもない限りは、結果は決まっているも当然です。
結論として、ネットワークビジネスにはだれもが平等など存在しません。
というか、日常生活で平等を感じる機会と、不平等を感じる機会の比率から考えれば、簡単に理解できると思うのですが...
2.『世界中の人が見込み客だ』
よく「誰もが自由に豊に暮らしたいと思っているので、世界中の人が見込み客です」といった事を言いますが、これは間違いです。
例え「自由で豊かに暮らしたい」という目標を持っていても、言っているだけ・思っているだけの人と、その目標に向けて行動している人とは、まったくレベルの違う存在だからです。
言っているだけの人とは、例えば毎日自堕落に過ごしているだけで、挑戦や努力を嫌っているわりに「成功したい」といっている方です。
そんな人達を勧誘して自分のビジネスの仲間に迎え入れるのはメリットが無いですよね。
仮に、仲間入りしたとしても、すぐに辞める可能性が高いし、成功できるか、と言われれば、非常に厳しいですよね。
現在では、インターネットの普及によって選択の幅が大きく広がりましたが、昔は狭く、少なかったため、マルチ商法が選択肢として上がる場合が多かったのですが、今ではWebライターや動画編集、ゲーム実況者など、様々な選択肢があり、私がブログを書いていることだってその一つです。
それらの選択肢がありながらも、何もしない人を勧誘したって、何かしら理由を付けて断られるだけです。
つまり、本当の見込み客は何もしない人ではなく、すでに動き始めている人で、自分のビジネスに興味を持っている人です。
そんな人に出会うためのマーケティングが大切であると、本の中に書かれています。
セールス能力が高ければ、マーケティングを意識せずとも成功できる可能性もありますが、セールス能力は簡単に身につくようなスキルではないので、マーケティングを意識した方が効果が出やすいと思います。
3.『セールスじゃないよ』
よく「セールスじゃなくで組織作りだよ」「セールスじゃなくてアフィリエイトだよ」「セールスじゃなくて仲間集めだよ」といった話を聞きますが、すべてセールスです。
セールスである事実から目を背けている方が多いので、本書で引用されているマーク・ディガード氏の言葉を紹介します。
「どんなビジネスでも、成功するためにはその道のプロになる事を要求されるのに、ネットワークビジネスの95%の人達が、プロになる気なんて最初からない。彼らは友人や知人を誘うだけで簡単に億万長者になれるという、嘘を信じて夢物語を買っただけである。」
この章の結論は「ネットワークビジネスはセールスだ」以上です。
4.『ABCで簡単リクルート』
これはAさん、Bさん、Cさんの3人で商談して、Cさんを契約させる手法です。
CさんをBさんが連れてきて、仲介役としてAさんを紹介し、Aさんがプレゼンをします。
これはネットワークビジネスだけではなく、一般的なビジネスでも効果的であるとして使われている手法でもありますが、著者のマイク・カキハラ氏は「こんなバカらしことは、とっくに辞めた」と言っています。
何故、バカらしいのかというと、その場の勢いとノリで登録をとる傾向にある方法なのですが、現代ではスマホですぐに情報の信憑性を調べられてしまうため、ノリと勢いは通じにくくなっているからです。
また、他の理由としては、この手法でとても大事なのはAさんではなくBさんなのですが、優秀なBさんや、Bさんになりうる人材を育成できる人がとても少ないため、ABCの質が下がり、効率も下がっていることも上げられます。
5.『とにかく商品がすごい!』
これはあくまで、ネットワークビジネスで紹介されている商品が悪いと言っているわけではありませんが、そうしなければ売れない商品であることは間違いありません。
よく「何もしなくても売れるんだよ!」と言って勧誘する人がいますが、本当にそうであれば、勧誘してまで売る必要はないですし、貴方が代わりに売ったことに報酬は出ませんよね。
6.『業績を伸ばしている会社だから安心』
何故これが罠(落とし穴)なのかと言うと、2つのポイントがあります。
1つ目は会社の業績と会員の収入は比例しないからです。
これはネットワークビジネス関係なく、普通の一般企業でもそうだと思います。
例えば、業績好調な会社でも、いざ蓋を開けて中身を確認したら、ブラック企業で、サービス残業が当たり前だった場合、社員の収入は労働時間から考えると低いと言えますよね。
2つ目は数字で見える業績は信用出来ないということです。
これは特にネットワークビジネスの仕組みで業績が良いように見えてしまうからです。
例えば、スマホを売るとして考えてみましょう。
まずは制作費があります。
これはスマホを制作するのに必要なパーツ代や組み立てる作業員の人経費と、場所の用意として掛かる光熱費や家賃を指します。
さらに、スマホの存在を世間に認知してもらう為に広告を打ったとした場合、また費用が掛かります、ここまですべての費用を会社のお金から出します。
そして、スマホを販売し、売れる事で会社が出した費用以上の利益を確保することができますが、売れない場合は赤字になりますよね?
ですが、ネットワークビジネスでは、製作費の次にくる広告費のところで少し変わってきます。
それは、商品が完成次第、会員が購入して紹介しながら売っていくからです。
そのため、売れなかったマイナスは会員にのしかかって、会社にマイナスはないので、普通の会社よりも業績が良く見えるのです。
また、この章では会員のボーナスパーセンテージについても触れています。
よくセミナーや講演会で「商品の売り上げの半分が貴方の利益になります」と言っていますが、これも説明不足です。
この半分の利益が受け取れるのは、最高タイトルを取った会員だけだからです。
では、最高タイトルを取れる会員は全体の何%なのか。
それはマイク・カキハラ氏曰く『0.003%』だそうです。
つまり、10万人に3人です。
これではほとんどの会員がタイトルを取れていないということで、取れない場合は無いに等しいため、普通の会社に比べて、全体の売り上げからしたボーナスの割合は少ないと言えます。
7.『あなたの組織を自動構築。ノルマがない』
これを信じている方は、これからの内容を読んで、もう一度考えてほしいのでが、この場合、会社はどうやって利益を上げているのか、という話になりますよね。
これは、一般的な会社のようにノルマを達成できなかったことで怒られることが無い分、給料が全くでません。
これは完全歩合制の弊害だとも言えます。
よく権利収入なんて言葉を聞きますが、夢のまた夢です。
仮にそのレベルに到達できる人がいますが、それは先ほどの0.003%よりも低い確率だと言えるので、ほとんどの人には関係ありません。
確かに、子供のお小遣い程度の金額がちらほらと手元に入って来ることがありますが、安定した収入にはなりません。
だからこそ、著者のマイク・カキハラ氏は成功を成し遂げ、数社の上位会員になったにも関わらず、副業としているのです。
8.『早く参加した方が有利だ』
確かに有利ではありますが、イコール成功ではありません。
実力が無くても、自分の立ち位置だけで稼いでいる方も多くいますし、早くに始めたため、稼げたのと言う人も事実ではあると思いますが、稼げる事と成功することは同じではないですよね。
自分の器にそぐわない収入は自身の毒になります。
宝くじで高額当選した人が、人生破滅する話を聞きますよね、それと同じです。
お金に支配されたり、継続することが出来なかったりして、一時的な事で終わってしまうというわけです。
9.『成功できると信じれば、きっと成功できる』
周りの会員や、上の立場の会員の言葉を信じても、成功することはまずないです。
なぜなら、ここまでの8つの罠(落とし穴)に皆もハマっているからで、ハマっていない人は、本当の事を言わず、ハマっている人をそのままにします。
だって、その方が都合がいいですから。
成功とは正しい方向に信じて、試行錯誤を繰り返し、努力してようやく成し遂げられるので、ネットワークビジネスでは間違った方向に努力している人が多いため、実力で成果を出せる人は極めて少ないです。
『解決策編』
ではここからは解決策の紹介です。
この解決策編では著者のマイク・カキハラ氏がスティーブ・ハリソン氏に出会うところから始まります。
スティーブ・ハリソン氏は保険の契約数で全米ナンバーワンを何度も取ったことがあり、1990年代の当時に1000万円以上の月収を達成していました。
そんな人物にマイク・カキハラ氏は成功法を訪ねますが、帰ってきた答えは「簡単に誰にでも真似できる成功方法なんてない」でした。
しかし、あくまで「簡単に」であって、そうでない方法であれば存在するわけです。
そこで聞かされたのが「成功者の共通の特徴」で、その特徴を真似する事がアトラクティブマーケティング(魅了マーケティング)だとこの本の中で紹介されています。
つまり、自分の魅力で相手を引き付けるマーケティングです。
ですから、相手からどう見られるかが、とても大切になってきます。
相手から貴方は「何かを売りつけてくる人」ではなく「何かについて相談できる相手」と認知されていることが重要です。
本の中では、保険の契約数で全米トップに上り詰めたスティーブ・ハリソン氏の若き時代の物語として解説されています。
当時まだ若かったスティーブ・ハリソン氏はアトラクティブ・マーケティングの重要性に気づき、広告に莫大な費用を掛けることを止め、友人や知人、親戚などに対して、端から保険の勧誘を行うこともしなくなりました。
その代わりとして、保険について徹底的に勉強を始めました。
自分か紹介する保険プランはもちろん、他社の保険や歴史などの勉強もしました。
更には、保険業界の集まりへの参加や、他業種の人との交流も積極的に行いました。
また、毎月第2日曜日の午後に「正しい保険の選び方」と題して、誰でも参加できる無料のセミナーを開催しました。
そんなセミナーの目的は、保険の勧誘を迫るものではなく、価値のある情報を無料で提供することで、信頼できる保険の専門家として認知してもらうことが目的です。
このセミナーを開催する上で、絶対に守るべきルールは「自分の保険を売り込まないこと」です。
それをやってしまうと、保険の専門家から、保険のセールスマンになってしまうからです。
スティーブ・ハリソン氏はセミナーで絶対に自分が取り扱う保険の事を口に出しませんでした。
結果として、保険の専門家として認識されるようになり、保険の相談をしたい人が彼の元に集まるようになりました。
自分から来る人たちですから、すでに興味を持って話を聞いてくれる状態の人であるため、買ってもらいやすいのです。
『最後に』
スティーブ・ハリソン氏は保険についてあらゆる知識を付けましたが、これはどんな職種の人にも言えることで、もちろん、ネットワークビジネスの分野でもそうです。
マルチ会員の人は自社に関してしか知らない人ばかりです。
業界の歴史や、他社の商品、利益の出るシステムに関してくらいは調べて知っておくことが必要です。
それを知っているかどうかの違いは、会社に養分にされるか、成功できるかの違いにも繋がってきます。
最後まで読んていただきありがとうございます。 この本が気になった方は、リンクを下に張っておきますので、チェックしてみてください。
また、この記事の内容をうのみにすることなく、複数の記事を参考にし、総合的に判断することをおすすめします。
では、またどこかで...